「幸せになる努力より、『幸せにみせない努力』を求められるのが、日本社会なのではないか。だから、私は有名人に限らずキラキラした毎日をアップする女性が大好きだ。案の定、叩かれている人も多いが、彼女たちはファイターだ。この社会で「楽しい」「自分が 好き」と顔出しで発信することは、どれほど勇気がいることだろう」 「死とは何か? と聞かれたらこう答える。生きるとは、身体を裁断され続けること。それが止まる瞬間が、すなわち死なのだ、と。だから私はある意味、死に焦がれている。」 「面前DV(目の前でDVを見ること)、親から行動制限を受けたり怒鳴り散らされたれたりする、それが立派な虐待だったのだと、初めて認識できたの だった。 ツィッターで、虐待のサバイバーが、人と会うと相手の顔色を読みすぎてどっ と疲れる、大人になっても心身の不調が続いている、という話をよく目にして、内心ドキッとしていた。 自分もそうだと認めざるを得ない。 わずかな目線の動きや声色の変化から、相手の感情を読み取ってしまう。 人と会うとどっと疲れるし…」 「激しい苦痛を伴うことが起きた時、どこか他人事のように捉え、衝撃を受けていないかのように、無意識に自分の感覚を麻痺させるクセがあるそうだ。 それは一時的な対処法に過ぎず、実際は自分がそのまま全部苦痛を受けているので、ふとした時どっとその疲れや心身への影響が出るというわけだ。」 「特権に無自覚だと、自分の立場が努力の結果であると思い込みがちで、逆に、弱者は努力が足りないからその立場に甘んじているのだ、というジャッジに帰結してしまう。 自分の優位性、特権を自覚することで、他者への視点は確実に変わる。「自覚すること」からすべては始まる」 引っかかる言葉が多く載っている本だった。 自分や知人に当てはまる部分、普段無自覚に行っている他者への差別。 私には文章化できない意識の中に埋もれている言葉の数々